IT業界の約8割を占めるという「SES」
ただ、SEやプログラマーなどのIT関係者から言わせてもらうと、SESは奴隷と言われることもしばしば。
今回はSESエンジニアが奴隷と言われる理由を解説していきます。
目次
SESが奴隷と言われる7つの理由
派遣契約と変わらない
SESエンジニアは一応正社員として雇用され、業務請負という名目で開発をするのですが、実態は派遣と変わりません。
請負開発というと、自社で開発をするようなイメージですが、実際には派遣先で常駐しながら開発することになります。
客先には同じように派遣されたSE・プログラマーが、働いています。
自社の就業規則や各種ルールは適応されず、あくまで客先のルールに従って働くことになるはずです。
実際にSESエンジニアとして働いていた私も、客先の名刺を持たされ、まるで派遣先の社員のようにユーザと開発を進めていました。
「自分はどこの社員なんだろう」と自社意識が低くなることも珍しくありません。
必要なくなったら、契約を切られる
客先と自社では派遣のような契約がなされているため、必要がなくなったら契約を切られます。
一般的に契約を切られるタイミングとして、2つ挙げられます。
1つ目は客先の仕事が少なくなってきたときです。
当然、仕事がないのですから過剰なITエンジニアは不要になります。
そのような時に一番最初に契約解除の矛先が向くのはSESのITエンジニアです。
SESは3カ月・半年ごとに契約をしているケースが多いと言われています。
契約解除の際、ただ契約を延長しないだけで良いため真っ先に切られる対象となります。
2つ目は単価と能力が見合っていない時です。
客先は多くの報酬を払っているにもかかわらず、派遣されたITエンジニアの能力が低かったら客先としては赤字になってしまいます。
その為、真っ先に契約解除の対象になるのです。
このようなケースは40歳以上のベテランに多いと言われています。
派遣元としては年齢が高い為、ある程度の給料を渡していることが多く、それに見合うだけの単価も必要になります。
反対にSEやプログラマーなどのエンジニアは40歳以上になると、能力が落ちてくることも珍しくありません。
実際に私も50歳ぐらいのITエンジニアが契約を切られる所を何度も見たものです。
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勤務場所がたびたび変わる
SESでは、40年間同じ企業と契約をしていることはまずありません。
その為、契約をしている企業が変わるたびに勤務地も変更になります。
大体「数カ月~数年」単位で勤務地が変わることになり、朝起きる時間を変えたり、通勤手段の変更するなどエンジニアの負担が大きいです。
時には引っ越しを伴うこともあり、お金が溜まりにくいのではないでしょうか。
先月引っ越してきたのに、その半年後には契約解除なんて人も見たことがあります。

評価基準が不明
SESはどのように評価が行われているかが不透明と言われています。
これは客先で仕事をしているため、仕事ぶりが見れないことと、どのような成果があったのかを直接知ることが出来ないからです。
自社としても、判断材料がないため、明確な評価が決めずらい特徴があります。
なお、一番の評価基準として単価があるのですが、客先によって出せる金額に違いがあるため、個人の能力が反映されにくい傾向にあります。
単価を上げる方法として、営業が客先に交渉する手段がありますが、明確な成果が見えていないため交渉が難航することも珍しくりません。
また単純に長時間労働をした場合、その月の売上は上がるため、そこを評価している企業もありますが、所詮短期的な評価アップですよね。
ITエンジニア側も評価基準が不明なことに不満をもっている場合が多く、直接社長に「評価基準を教えてくれ」と聞きにいった方も、私の周りにはいたほどです。

給料が安い
客先からITエンジニアを派遣した時間分だけ、お金をもらう仕組みのため、給料が上がりにくい傾向にあります。
請負開発や自社開発のように成果物によって、お金を貰う仕組みではないため、会社として大きな利益が出にくいのです。
数年以上の経験があっても月単価50万円~70万円程度が打ち止めとなり、それ以上あがることが難しくなります。
一般的にSES企業は売上の40~50%を持っていくと言われているため、60万円を売り上げたとしても30~36万円程度しかもらえません。
大体、単価の上限は10年程度勤めると打ち止めになるため、そこから給料が上がらないことも珍しくないでしょう。
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偽造請負と言う、違法行為をしている可能性がある
実は、SESの多くは違法行為をしている可能性があります。
というのも他者の社員が、常駐社員に命令をしているところをよく見ますが、実際に命令していいのは派遣契約の場合のみです。
SESでは業務請負という形で契約している為、他社社員が命令することは違法行為になり、これを偽造請負といいます。
ただ、実際は他社の開発を他社でするわけですから、プロパー(常駐先の社員)の指示の元動かないと仕事になりません。
本当は常駐先の指示を聞く自社社員の管理者を配置し、その指示を管理者から自社社員に出さなければいけないのですが、お金がかかることや手間などから中々実現しないのが現状です。
その客先常駐、違法かも!?SES・偽造請負・特定派遣など解説
スキルアップが図れない
SESでは上流工程の仕事が回ってこない為、スキルアップがしにくい環境にあります。
SESをしている方はわかると思いますが、行っている仕事は基本的に、プログラミングやテストなどの下流行程のはずです。
確かにプログラミング能力は付きますが、その上の設計や要件定義などの上流行程をやらせてもらえないため、SEやプロジェクトリーダーとしてのスキルアップが図れません。
なお、当たりの客先だった場合は、上流行程が任されることもあります。
そのような企業ではスキルアップが図れるため、数年働いた後に「業務請負」や「自社開発」を中心としている企業に転職するのも手です。

SESからの転職は、転職エージェントがオススメ
転職を考えている時は、なるべく早く行動を起こすことが大切です。
その為の行動として「転職エージェント」が最も有効な方法と言えるでしょう。
通常、転職活動をするときはハローワークなどに行き、下記のような求人を探し応募をするといった流れになると思います。
ただこの方法では企業の基本的な情報しかなく、「どのような職場なのか」「SESをしているのか」が全くわからないのが現状です。
実際に中途採用者は出世しにくかったり、社内の雰囲気が悪かったりする可能性もあるわけです。
安易に応募してSESを中心としているブラック企業に就職したら最悪ではないですか?
このような時に頼るのが転職エージェントです。
転職エージェントでは担当者がヒアリングを行いあなたにあった求人をプロが選別して紹介してくれます。
もちろんSES企業以外を希望でしたら、その旨を担当に伝えると、希望に沿った企業を紹介してくれるはずです。
また、企業ごとの面接対策や年収交渉など様々なサービスを全て無料で行ってくれます。
無料なのには理由があり、簡単に言うと、
採用した企業側からお金が支払われるからです。
その為、就活者はお金を気にせず転職エージェントのサービスを受けることが出来ます。
無料ですので、一度登録を行ってみて様子をみるのも良いのではないでしょうか。
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