私自身、人売りITとして働いた経験から言わせてもらいます。
「人売りITから、早く脱出しろ!」
というのも、人売りITとして働き続けていると、今後の人生が暗いものになっていくからです。
✅下記について、知りたい人向け
・人売りITの見分け方
・人売りITからの脱出方法
この記事を読むと、人売りITの真実について、知ることが出来ます。
目次
人売りITとは?
人売りITとは、エンジニアを他社に派遣する契約形態です。
「月に150時間貸してあげるから、60万円を報酬としてくださいね~」といったイメージ
報酬は成果物ではなく、時間に対して支払われます。
要は、時給ということ。
また、別名「客先常駐」や「SES」とも呼ばれています。
人売りITから脱出しないと、今後の人生真っ暗な件
IT業界にはよくある契約形態ですが、このまま人売りIT企業のエンジニアとして働き続けても、未来はありません。
✅人売りITのデメリット
・給料が上がらない
・40代を超えると、クビになる可能性がある
・定期的に生活リズムが変わる
・キャリアアップ出来ない
・帰属意識が付かない
・偽造請負に加担している可能性がある
上記の通り。
それでは見ていきましょう。
スキルアップに限界がある
人売りITエンジニアとして働いていても、スキルアップに限界があります。
というのも、人売りITが任される仕事は、テストやプログラミングなどの下流工程が中心な為、それ以外のスキルが身に付かないのです。
一般的に、設計や・要件定義などの上流工程は、プロパー(常駐先の社員)がほとんどやってしまう為、人売りITには仕事が回ってきません。
それもそのはず、人売りITエンジニアを受け入れている企業は、単純作業に対する労働力を欲しています。
その為、下流工程を任されることが多いのです。
また、上流工程はシステム開発において、重要な部分になる為、「他社のエンジニアに任せられない」という側面もあります。
結果として、同じような作業ばかりやらされて、スキルアップ出来ないのです。

給料が上がらない
人売りITで働いていても、給料は中々あがりません。
原因はいたって、シンプル
会社が儲けていないから。
✅儲けていない理由
・エンジニアの年齢が上がると、受け入れ先が減少するから
・多重下請け構造の最底辺だから
上記の通り。
企業がお金を持っていないのに、エンジニアである僕らに還元される訳ないですよね。
その為、いくら会社内で頑張って働いても、無駄な場合が多いです。
昇給があっても、大したことはないはず。
ぶっちゃけ、給料を上げたいのであれば、自社開発企業などに転職する方が早いです。
同じような仕事内容でも、企業の資本力差で給料は大きく変わりますよ。
客先常駐(SES)の年収・給料が低いのはなぜ?【給料が良い労働形態も教えます】
ホワイトIT企業を目指すなら自社開発をしている会社にするべき理由
40代になると、クビになる可能性がある
人売りITって、元々クビになるリスクが高いんです。
そんな中でも、40代になったエンジニアは、解雇されるリスクが非常に上がります。
✅40代になると、クビになりやすい理由
・給料の上昇
・単価の低下
・受け入れ先の減少
上記の通り。
下流工程の技術力が大事な人売りITにおいて、学ぶ力の低下は非常にやっかいな問題。
というのも、下流工程は技術の移り変わりが激しく、成長には吸収力がモノを言うからです。
要は、「若い人、有利」ということ。
古い技術しかもっていないベテランは、ドンドン淘汰されていきます。
また、給料の上昇によっても、クビの可能性が高まります。
僕らは、給料を上げる為に、働いているのに、「それによってクビになる」ってなんかおかしいですよね。
矛盾が生じてるんですよ正直。
実際、僕の知り合いでも46歳でクビになったエンジニアがいました。
かなり落ち込んでいたのを、見ていますし、皆さんはそうなってしまう前に、今の働き方をよく考えてみてください。
客先常駐はクビや解雇になりやすい?リストラ候補の特徴も解説
40代の客先常駐には未来がない。30歳までには転職した方がいい理由
定期的に生活リズムが変わる
人売りITでは、生活リズムを変えざる負えない状況が、定期的に訪れます。
というのも、「転勤」「移動」が頻繁にあるから。
大体「数カ月~数年」単位で、客先が変わります。
数年に一回ならまだしも、数カ月ごとに客先が変わったら、溜まったものじゃないですよね。
その度に、「生活リズムを変えて・・最悪引っ越して・・やってられません」
ストレスが募っていきますよ。
また、生活リズムの変化は身体的にも悪い影響が。
若い時には、なんとかやっていけるでしょうが、年齢を重ねていくとガタが出てくるはずです。
だって、「ストレス+生活リズムの変化」のダブルパンチですからね。
キャリアアップ出来ない
一般的にプログラマー・SEは「PL⇒PM」とキャリアアップしていきます。
しかし、人売りITに、そのような道はありません。
だって、自社内に「PL・PM」がいないから。
本来「PL・PM」は、プロジェクトのスケジュールを管理し、円滑に開発が出来るように調整する立場です。
しかし、人売りITは他社にエンジニアを派遣する契約形態の為、自社でプロジェクトをもっていません。
ということは、
「PL・PM」の必要性がない!
これでは、いくらスキルがあったとしても、キャリアアップ出来ませんよね。
まぁそもそも、人売りITで働いている限り、マネジメントスキルは身に付かないのですが。

プログラマーからのキャリアアップとは?SE・PL・PMの違いを解説
帰属意識が付かない
人売りITは客先に直行・直帰するため、自社への帰属意識が付きません。
自社に行くことはほとんどなく、「自分は、どの会社に所属しているんだろう・・・」という気分になってしまいます。
帰属意識は、マジでなくなりがちで、「客先社員との方が仲がいい」ことも普通です。
ただこれは、当たり前。
会っている時間が違いすぎます。
「客先 ⇒ 平日毎日」
「自社 ⇒ 2カ月に一度」
これが現実。
自社に行く頻度は会社によって異なり、多くて月に2回程度です。
しかも、平日は客先で仕事がある為、定時後または休日に行くことになります。
ぶっちゃけ、最悪ですよね。
また、「何のために自社に行くの?」と、疑問に思った人の為に説明しますが、「勉強会」や「会社からの報告」が主な内容です。
帰属意識を高める機会が、メンドクサイ日になってしまっています。
他にも帰属意識を低下させる要因として、下記が考えられます。
・自社の作業は勤務外で行う
・客先がホワイト企業
・社内システムが古い
詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
客先常駐に帰属意識がない9つの理由【意識が低い会社は辞めた方が良い 】
偽造請負に加担している可能性がある
「人売りITとして働いているあなた!」
もしかしたら、偽造請負という違法行為かもしれません。
本来、人売りITエンジニアへの指揮命令系統は、自社にあります。
しかし、人売りITエンジニアの中には、客先から直接指示を受け、仕事を進めていることがよくあります。
実はそれ、偽造請負ですよ。
要は、客先からの指示は違法というわけです。
ただ、実態として、客先からの指示を受けず仕事を進めていくのは、あまり現実的ではありません。
まぁ当然です。客先案件でのシステム開発なのですから。
となると、大多数の人売りITは、偽造請負をしていることになります。
大体、違法なんです、違法。
しかも、会社から偽造請負の説明なんてない為、「知らなかった」なんてエンジニアも多いのです。
会社としては、偽造請負を注意してしまうと、エンジニアの仕事効率が落ち、売り上げに響きますからね。
その為、偽造請負はいつまでたっても、なくならないのです。
その客先常駐、違法かも!?SES・偽造請負・特定派遣など解説
一人でSES契約を受けるのは違法?エンジニアなら知っておくべき基礎知識
人売りITの見分け方
人売りITを確実に見分ける方法はありませんが、大体の目星を付けることは可能です。
✅人売りITの見分け方
・常に求人情報が出ている
・事業内容に「SES事業」と記載している
・求人票を見ても、勤務地・勤務時間がわからない
・取引先が同業者(IT企業)ばかり
・ホームページに社員の顔やコメントが少ない
・完全週休二日制じゃない
・業務内容が曖昧
上記のことに、注意して情報を集めていくと、人売りITを見分けることができるはずです。
情報は下記で、集めていけばOK
・ホームページ
・求人情報
・口コミサイト
特に「事業内容に「SES事業」と記載している」は、人売り確実。
転職を考えているのであれば、チェックしておきましょう。
客先常駐(人売りIT)の見分け方!ブラックを見破る9つの方法を教えます。
人売りIT以外の働き方
IT業界の働き方は、「人売りIT」だけではありません。
視野を広げる為にも、他のことを知っておいた方がよいでしょう。
請負開発
請負開発とは、他社から依頼された開発案件を、自社に持ち帰って行う労働形態です。
要は、開発を丸ごと任されるイメージ。
人売りITのように、開発案件の手伝いに行くのではなく、依頼された案件をこなすのです。
「請負開発⇒開発を委託される」
「人売りIT⇒他社がやっている開発の手伝い」
上記のように覚えればOK
プログラマーの労働形態の違い!自社開発、請負、客先常駐、一般派遣
自社開発
自社開発とは、依頼人がいる請負開発とは違い、自社独自のソフトを開発することです。
要は、依頼人は自社。
請負は、依頼人の為に開発を行い、報酬を貰います。
一方、自社開発は独自パッケージソフトを作り、不特定多数の企業・人に販売していきます。
「自分で作りたいから、企画・開発・販売、全部するぜ!」といったイメージ。
ぶっちゃけ、エンジニアの労働形態の中でも、ホワイト率が高いです。
実際、自社案件は、「納期がゆるい」「給料が高い」などの数多くのメリットがあります。
現在、人売りITとして働いているのであれば、目指すべきは自社開発企業ですよ。

ホワイトIT企業を目指すなら自社開発をしている会社にするべき理由
人売りITから脱出する方法
結論から言うと、人売りITから脱出するには、請負開発や自社開発をしている企業に転職する方法が一番です。
その為の行動として「転職エージェント」が最も有効な方法と言えるでしょう。
通常、転職活動をするときはハローワークなどに行き、下記のような求人を探し応募をするといった流れになると思います。
ただこの方法では企業の基本的な情報しかなく、「どのような職場なのか」「あなたが求めている仕事ができるのか」が全くわからないのが現状です。
実際に入社してみると、中途採用者は出世しにくかったり、社内の雰囲気が悪かったりする可能性もあるわけです。
安易に応募してブラック企業に就職したら最悪ではないですか?
このような時に頼るのが転職エージェントです。
転職エージェントでは担当者がヒアリングを行いあなたにあった求人をプロが選別して紹介してくれます。
もちろん請け負い開発や自社開発をしている企業が良い場合、その旨を担当に伝えると、希望に沿った企業を紹介してくれるはずです。
また、企業ごとの面接対策や年収交渉など様々なサービスを全て無料で行ってくれます。
無料なのには理由があり、簡単に言うと、
採用した企業側からお金が支払われるからです。
その為、就活者はお金を気にせず転職エージェントのサービスを受けることが出来ます。
無料ですので、一度登録を行ってみて様子をみるのも良いのではないでしょうか。
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